桐島
こんな時間に、いまさら、
『桐島、部活やめるってよ』を観た。
もう、映画が素晴らしいのか、
よみがえる個人的な記憶に悶絶し続ける100分に興奮しているのか分からなかったが、
きっと素晴らしい映画だったように思う。
映画のタイムラインがまわるのと共に自分の時間もぐるぐるとまわって、
最終的には、今現在の自分がどうしようもなく無職である、ということが情けなくなるという着地点だった。
ああ忌まわしきスクールカースト、、。
僕は高校時代、剣道部で、かつ、映画を撮っていた。
(映画では上のふたつの部活でひとつの部室をシェアさせられていて、
いかにも追いやられている底辺っぷりだった。そこも辛かった、、、
剣道部などは面しか出てこず、顔がない。
お面の(くさい)人達、ということだろう)
僕は、バレー部がどうも苦手だった。
それを映画を観ていて強烈に思い出したのだった。
マッチョで、背が高くて、眉毛はとても薄く、細く、
ノリがよく、女子にもそこそこモテる。
何よりもスパイクの尋常じゃないあの速さが怖かった。
何より、彼らは素手なのがすごい。
特にブロックなんかよく素手でやるなと思う。
僕だったら、スパイクをブロックしようとした4本の指が、
ボールを跳ね返す事無く、ボールに沿って、すべて折れるだろう。
そう思っていた。
実際、剣道部の友人で、中・高時代に、
架空のラジオ番組を創作してカセットテープに吹き込む活動を手伝ってくれたシンイチは、
ある日の体育の時間にバレー部のサーブをトスの体勢でレシーブし、
その瞬間に何本かの指を折った。
レシーブで体育館の床に躊躇無く飛び込んでいける度胸もすごい。
僕だったら、「チュン」といって肌と床が擦れるあの感じを想像しただけでつらくなる。
おわり